世界の見方②

世界の見方①の続き。 リアリストは性悪説の立場から人間の不完全性を前提とし、アナーキーな国際社会の舞台において国家は国益、とりわけパワーを追求し、互いに争い奪い合う主体であるとみる。そして国家間のパワーをめぐる抗争の最終局面が戦争であり、政…

ロックおじさん

ホッブズについて書いたので、ジョン・ロックの思想についても軽く触れておきたい。なんせ大学受験の世界史でもホッブズとロックの思想を対比させて書かせる問題が出たりするくらいなんで。というわけで、イギリス経験論の父ロックおじさんについて。 自然主…

ホッブズおじさん

前回の記事で触れたトマス・ホッブズの思想についての簡単な補足。 ホッブズ(1588-1679)はイギリス固有の経験論を継承するとともに、デカルトやグロティウスらの懐疑論、および機械論的自然観に影響を受け、数学的合理主義によって唯物論の立場から独自の…

世界の見方①

前回とは打って変わって、今回は国際政治学・国際関係論の分野における世界の見方について。 そもそも国際政治学ないし国際関係論は、戦争と平和に関する学問である。なぜ戦争は起こるのか、どうすれば世界は平和になるのかという、人類にとってある意味究極…

【尖閣問題】アメリカは助けてくれるのか

米国防総省のカービー報道官は3日の記者会見で、沖縄県の尖閣諸島を巡る問題について問われ、「尖閣は日本の施政下にある。米国は日本と(対日防衛義務を定めた)日米安全保障条約を結んでおり、非常に重く受け止めている。この義務を私たちは完全に、10…

文藝春秋 SPECIAL 2014年 秋号

遅くなりましたが、8月27日発売『文藝春秋 SPECIAL 2014年 秋号』に寄稿しています。 星野了俊「日米中 戦争の「損益分岐点」」(92-99頁) 杉井敦・星野了俊「中学生に教える戦争Q&A」(200-208頁) 杉井敦・星野了俊「防大生が読んだ戦略論の名著」(215-…

『防衛大学校で、戦争と安全保障をどう学んだか』

本日より、『防衛大学校で、戦争と安全保障をどう学んだか』が発売されます。 全国の書店の祥伝社新書棚に置いてあるはずです。 よかったら立ち読みしてみてください。 よろしくお願いします。 防衛大学校で、戦争と安全保障をどう学んだか(祥伝社新書) 作者…