安倍首相米議会演説

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米議会上下両院の合同会議での安倍首相による演説の全文が公開されているので、ぜひ目を通して、日本の安全保障という観点から、この演説にどのような意義を見出せるのか、自分なりに考えて頂ければと思います。

 

なぜこのタイミングで安倍首相は米議会、それも両院の合同会議で演説することを決意し、どのような意図をもってこの内容を語ったのか、そしてこの演説が今後の日本の安全保障にどう作用していくのだろうかという視点に立って考えてみると、頭の中が整理されるのではないでしょうか。

 

そうして出てきた自分なりの「答えらしきもの」を、今度はあらためて視点を変えて、たとえば二項対立的に捉え直してみたりすると、それがいかに信念や固定観念、思い込みといった「常識」に依拠したものであるのかが浮き彫りになるはずです。

 

自分にとって「正解」だと思っていたもの、或いは自分にとっての「常識」を疑ってみることで、よりフラットな視点から物事を冷静に眺めることができるようになります。

 

僕自身もそうなのですが、自分がどれだけ論理的に思考を積み重ねていっているつもりであっても、その「論理的」な思考と思考の間には、無意識のうちにさまざまな前提条件が入り込んでいるものです。その無意識の条件付けを外していくためにも、「疑う」というプロセスはかなり重要な意味をもちます。

 

何でもそうなのですが、特にイデオロギーや感情論に行き着きやすい安全保障の問題を考えるときには、「本当にそうか?」と疑ってみることを、自分の中でひたすら繰り返していくことが、遠回りのようで実は一番近道なのではないか、などと思う今日この頃です。