自由とはなんぞや

 

各種メディアで取り上げられ、10歳にして「時の人」となっている天才革命家YouTuberゆたぼん。

 

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僕は、3年生の1学期くらいに、不登校になりました。

なんで不登校になったかというと、まわりの子たちが、ロボットに見えたからです。

なんでロボットに見えたかというと、親のいうことと、教師のいうことをハイハイ聞いていたからです。

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学校で出された宿題を提出せずにいたところ、先生に強制的に居残りさせられた上に体罰を受け、それをきっかけに不登校になったという。

 

宿題未提出→先生に怒られ、叩かれる→もうイヤだ、学校に行かない!

→「みんな、自由に生きよう!」「やりたいことをやろう!人生は冒険や!」

 

という図式である。

 

ちなみに、ゆたぼんのTwitterのプロフィール欄は以下の通り。

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不登校の天才YouTuber 10歳 自由人‼️ ゆめのたねラジオの最年少パーソナリティ 俺と同じ不登校の子とか苦しんでる子に元気を与える‼️不登校の子とか世界に行きたいって言う子を1000人集めて、子ども1000人で子どもだけが乗れる子どもピースボートを作る‼️世界中を見て回って世界中に友達を作って戦争をなくす‼️

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この世界から戦争をなくそうとは何とも壮大な野望である。

おそらく海賊王になるよりも難しいだろう。

 

それはさておき、本人はまだ10歳なので、これはそのまま親の信条ないし親の教育方針であると見ることができる。

 

それゆえに、ネット上には彼の父親に対する批判も多く、それらの批判に対する父親の反論も確認できる。

 

 

 

私見としては、他人の家の教育方針にとやかく言う気はないし、ゆたぼんが10年後、20年後にどうなっているのかなんて現時点では誰にもわからないので、将来が楽しみですね、としか言いようがない。

 

ただ、ゆたぼんの投稿動画やTwitterを見て気になったのが、やたらと「自由」というワードを乱発している点である。

 

かの尾崎豊

自由っていったいなんだ~い♪

どうすりゃ自由になるか~い♪

と叫んでいたが、「自由」というのはなかなか難しい概念であって、単に好きなこと、やりたいことをすることが自由とも言い切れないし、一方で嫌なことをしないことが自由であるとも言えないのである。

 

ただ1歳半の娘を持つ父親としては、自分の娘にはやりたいこと、好きなことをやって一度きりの人生を充実したものにしてほしいし、常に幸せであってほしいと願っている。

 

願ってはいるが、それには好きなこと、やりたいことをすることに伴う多くの忍苦、忍耐に折れることのない強い心と犠牲の精神、それも自発的な精神を培う必要がある。

 

言い換えれば、本当に好きなこと、やりたいことを貫く人生というのは、強く「自由な心」のみが達し得る領域であるというのが私の信条であり、子供がそこに至るまで可能な限りサポートすることが親としての自分の役目であると考えている。

 

そんなわけで、今夜はあらためて以下の2冊を読み込むこととしたい。


自由と規律―イギリスの学校生活 (岩波新書)