ロールモデル

イチロー語録を書きながらふと思い出したのですが、まだ小学校に上がりたてのある日曜日、初めて父にプロ野球の試合観戦に連れて行ってもらったのが西武球場で行われたオリックス戦でした。

「1番ライト・イチロー」のアナウンスに続いてレフトスタンドから球場全体に響きわたるイチローコールを聞いた時の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。すごい!かっこいい!自分もこんな風になりたい!と一瞬でイチロー選手の虜になり、子供ながらに人生で初めてロールモデルを見つけた喜びに浸っていました。

帰り際、イチロー選手のサインボールと下敷きを父にねだり、買ってもらえた時は本当に嬉しかったことを覚えています。

 

子供の頃、父は週末になると必ず地元の図書館に通っていたため、いつも父について行っては「イチロー本」を借り、読み漁っていました。図書館にあるイチロー本はすべて、それも一度ではなく何度も何度も読破していたと思います。今思えば、この時期に本を読む習慣が身についたのかもしれません。

 

その後、少年野球チームに入りましたが、小学生の頃の愛用品はイチローモデルのミズノのグローブ、イチローモデルのミズノのバット、イチローモデルのミズノのスパイクでした。高学年になるとポジションはピッチャーになりましたが、投手用グラブではなくイチローモデルの外野手用をそのまま使っていました。もちろん右投げ左打ちです。

 

中学入学と同じ年、イチロー選手はマリナーズに移籍し、MLBプレーヤーになりました。それからの活躍ぶりは言わずと知れたことでしょう。中学ではクラブチームに所属し硬式野球をやっていたのですが、イチロー熱はMLB熱とともに高まる一方でした。

 

振り返ると、イチロー選手はずっとヒーローでした。イチロー選手の一挙手一投足に夢中になり、ビデオを繰り返し見て研究し、真似をしました。あれから十数年の月日が流れ、いつしか野球とは無縁の生活を送るようになり、家庭を持つまでの年齢になさりましたが、イチロー選手に対する敬意と憧憬の念は野球少年であったあの頃と変わりません。

 

引退から数日が経った今でも、「元イチロー」になったということが半ば信じられません。自分の中でイチローはこれからもやっぱりイチローであり、永遠のスーパースターであり、ロールモデルであり続けるでしょう。